ハヤテのごとく!小説 《頂き物3》
□第10話 最強チームは全ての人達に狙われる
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2月の白皇学院マラソン大会が近づいてきた。ヒナギクは去年リタイアした自由型の雪辱をすべくやる気十分だ。去年ペアを組んだ美希にまた一緒に出るように話をしに行ったが・・・。
「私は出ないぞ!」
美希にいきなり言われてしまった。
「去年ヒナに付き合わされて散々な目にあった!今年は最初っから500メートルに出る!」
「そんな事言わないで美希、ちゃんと私がフォローするから」
「ダメだ、絶対に出ない!出ないと言ったら絶対出ない!」
美希は絶対出ないの一点張りだ。しょうがなく泉と理沙の方を見たが・・・。
「ふ!甘いなヒナ!我々がそんなめんどくさい事など!」
「できん」
「やるわけがない!」
2人共出る気はまったくない。
ハヤテを見ても苦笑いを浮かべているだけだ。さらにそこへナギが割り込んできた。
「ハヤテは私と組んで今年こそ1位になるのだ。所詮去年リタイアしたヒナギクと2位だった私とでは、ハヤテがどちらと相応しいかは言うまでもない」
このナギの一言にヒナギクはカチンときた。
「そう〜、だったらナギとハヤテ君には今年も2位になってもらいましょうか。私は1位を取るのにもっとふさわしい人を探すわ」
そう言ってヒナギクはハヤテ達の教室を後にした。穏やかにしゃべっていったのが、かえって怒りを物語っていた。