ハヤテのごとく!小説 《頂き物4》

□3章〜キモチ〜
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チチチ...


「ん。。。」


窓の外を飛び回る、鳥のさえずりが部屋の中に響く。
それが聴こえたのかどうかはわからないが、ちょうどその時にハヤテは目を覚ました。

朝日はもう、水平線から旅立ち、目に映る世界を照らしていた。
普段ハヤテが起きる時間よりだいぶ遅い。

ハヤテは慌てて体を起こしたが、それと同時に・・・ベッドの横にマリアがいることに気がついた。

椅子に座ったまま、静かに寝息をたてているその美少女の顔は、ハヤテにはとても疲れているように見えた。

今の状況を把握するのに、寝起きのハヤテは多少の時間を要した。
そして、その理由を考えるのにそれ以上の時間を要した。

でも、心当たりがない。

まず、昨日の記憶が途切れているのだ。

ナギを誘拐犯から救おうとして、、、
犯人に撃たれて・・・?

ハヤテは撃たれて箇所を見た。
痛みこそないが、包帯が巻かれ、治療された後だと物語っていた。

もしかしたら、自分が意識を失った後に、ナギに何かがあったのかもしれない。
だから、マリアがここにいる。
そう考えて辻褄を合わせた。

ハヤテは、自分の身のことだとは微塵も思わなかった。


 
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