A lethal dose love -致死量の愛-
□誰が何と言おうが愛情表現です
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お邪魔虫用の殺虫剤下さい。
誰が何と言おうが愛情表現です
久しぶりに出掛けるぞ、と言ったらアメリアは嬉しそうに、
『クロロとお出掛けって久しぶりじゃない?いいよ、行こうっ』
と、電話の向こうで笑った。
普段ツンツンしているアメリアも、3週間逢えなかったのは流石に寂しかったのかと思うと、頬が綻ぶ。
しかし、アメリアが居たアジトから俺が滞在するホテルまでに要する時間は1時間程なのに、アメリアは2時間経っても現れない。
どれだけめかし込んでいるのかと思っていたら、ドアの外でバタバタと物音がした。
「は、離れろ変態!!きゃああああ!!」
フェイタンに爪を剥がされても悲鳴の一声も上げないアメリアの叫び声が聞こえた。
「アメリア?どうし…」
「クロロ…助けて!!ぎゃあ!!?どっどこ触ってんじゃボケえぇ!!」
「やだなあ、アメリア★僕は愛を確かめたいだけだよ◆」
ドアを開けると、綺麗な紺色のワンピースを着た余所行き仕様のアメリアと、そのアメリアに纏わりつく見覚えのある奇術師。
「誰との愛よ!?そんなもんござらぬわー!!」
「…アメリア、落ち着け。ヒソカ、お前は何をしている」
「強いて言うなら、僕の恋人が心配でついて来ちゃった★ってとこかなぁ◆」
「…………恋人?」
クロロの声のトーンが下がる。
「そ◆アメリアは昨日ポーカーで僕に負けて、1日限定で僕の彼女になってる真っ最中★」
「あんなイカサマ無効…ぅわ!?こンの変態奇術師!お腹触ってんじゃないわよッ殺ス…殺ス!!」
「嫌よ嫌よも好きのうち★ってね◆」
廊下でギャーギャー騒ぐ2人を見てクロロは深い溜め息を吐いた。
「…2人とも、とりあえず部屋に入れ。周りに迷惑だ」
「な!?クロロ何言ってんのよ!ヒソカは入んなくていいでしょ!?」
「酷いなあ★僕凍えちゃうよ◆」
「見えないとこで何かやらかされても困る」
クロロはそう言って2人を部屋に通した。
とりあえずイカサマポーカーの経緯を詳しく訊くフリをして、何か理由をつけてヒソカを追い返そう。
「ちょっと!引っ付かないでよ!あたし、クロロの隣に座るんだから!」
「やだ◆アメリアと離れてたら寂しさで死んじゃいそう★」
「あ゙ー!鬱陶しいったら!あたし、何だかんだでクロロが好きなの!!諦めて!」
そのアメリアの言葉で部屋が静まり返った。
「「何だ、かんだ…?(◆)」」
クロロとヒソカの声がハモる。
「…アメリア、今のは聞き間違いか…?」がーん
「………♪」
「クロロ、ご飯行こ?ヒソカは団長命令でどうにかすればいいし。ねーえっ?」
「あ、あぁ…」沈
今日のディナーは涙の味がしそうです。
END
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