03/15の日記
02:13
ホワイトとかなんとか
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季節が行ったり来たり。
体調も崩しやすい時期ですね。
週末に楽しい予定を入れているので、今は絶対に体調を崩せない!と思っているんですが、ここ数日どうもあまり。
皆様もなんともないと良いのですが。
ホワイトデイでしたね。
私は帰りに地元駅のデパ地下を意味もなくグルグルするのを習慣にしてるんですが、この数日は普段は絶対にいない男性陣が一生懸命お菓子を選んでいて、すごく微笑ましかったです。
もう、似合わないの!
それがなごみました。
なんでか余裕をかましていたら、日付が変わってました(^^;)
タイムスリップ!
いやいや、ただぼ〜っとしちゃっただけなんですが!
日付変わってしまいましたが、ホワイトデイ双花でも。
バレンタイン小話の2人のような、そうでないような。
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都心を抜けた車は、適度な車間を取りながら静かに夜を走っていた。
上等なシートに、年度末業務でくたびれ果てた体が沈み込む。
微かに香るのは、運転する男が吸う煙草の匂い。
「寝てても良いよ?」
「……ああ」
危うげなくハンドルを繰る楸瑛の言に、絳攸は気のない返事を返す。
何度も繰り返された会話。
隣でフッと苦笑した気配が伝わって来たが、絳攸の視線は窓の外に向けられたままだった。
オーディオから低く、物憂げな歌が流れている。
この時間を作り出した理由をまだ聞いていなかった。
世間の風潮に合わせて、水曜日は早帰りデイなどと銘を打たれ、絳攸の職場はこの日ばかりは社内システムが18時ちょうどにダウンする。
そんな強制措置をされたところで仕事の山が消えるわけでもなく、システムを使用しない雑事を片付けていたが、23時を回った頃、強制的に電灯を落とされた。
それでも久しぶりに日付変更前の帰社だった。
追い出されるようにビルから転がり出てみれば、クラクションを一つ鳴らされた。
「……何してるんだ?」
「見ての通り、お迎え」
そう微笑まれて、引きずり込まれた車内。
走り出した車は、しかし、どこかに逸れるでもなく、まっすぐに絳攸の部屋へと向かっているように感じた。
見れば、楸瑛もスーツのままだった。
楸瑛とて暇ではないことを知っている。
一体この車は昼間はどうしていたのだとか、いつからあそこで待っていたのかだとか。
考えるほどわからないこの状況に、絳攸は少しだけ苛立ってもいた。
「疲れてるね」
むっつりと黙りこんだままの絳攸に、気遣うような柔らかい声がかけられる。
「ああ。だから理由は手短に話せ」
向けられた水を返すと、わかっていただろうに珍しく楸瑛は言葉に詰まった。
「う〜ん…」
トントン、と長い指がハンドルの上でリズムを刻む。
「……ただ、一緒にいたかったのかな。この日に」
「はぁ?」
この日ってなんだと口にしようとして気付く。
自分は先月に何かしたわけではないのに、何故か今日も机の上に細々と詰まれた菓子を思い出す。
当然のことながら、絳攸は今日が何の日かなど失念していた。
「あ〜…、お前ってそういうキャラだったか?」
世間が騒ぐ日を笑って楽しむ余裕はあっても、こんな中学生みたいな行動とは無縁の男だと思っていた。
いつも、どこかで逃げ道を用意しているような、掴みどころのない男。
それは、自分たちの関係全般にも言えた。
「意外と余裕ないよ。君に関しては」
実際に楸瑛は笑っていなかった。
伸ばされた手が、膝の上に無造作に投げ出された絳攸の手を覆った。
信号が赤になった。
「ねぇ、右に行く?それとも左?」
絳攸は、信号を見つめる楸瑛の横顔を見て、握られた手を見た。
普段は意識しない信号の待ち時間を、まるで一粒一粒の砂が落ちるのが見えるように意識した。
「あ……、」
変わった信号。
解かれた指。
揺れもなく滑り出した車体。
「ごめんね。疲れた君を困らせて。ちゃんと家まで送るよ」
張り付けた笑顔は、絳攸が一番嫌いな顔で。
「じゃあ、左だ!」
咄嗟に楸瑛の腕にすがりついた。
「うわっ!?」
直進しようとしていた車が蛇行して、結局曲がり切れずにクラクションを鳴らされた。
深夜帯でほとんど車量がなかったのが幸いだった。
近付いていた互いの体が硬直したのをはっきり感じた。
「……………」
「……すまん」
暫く無言で走った後、ぼそりと絳攸は謝罪した。
「あ、うん。いや、びっくりしたけど……」
一度言葉を切った楸瑛は、絳攸に掴まれたままの腕を、反対の手で触れた。
先の緊張を残すような指先。
「………いいの?」
落ちた言葉を拾うように、絳攸は目の前のカーナビを切った。
「……次は、左に曲がるね」
微笑んで、楸瑛はオーディオのボリュームを少しだけ上げた。
甘くて甘い、それでいてどこか悲しい歌声が、ゆるゆると満ちた緊張をほぐして行った。
「そういえば、ホワイトデイにちなんだ歌や曲ってあまり聞かないね」
「まあな。元々アジア圏ばかりの風習だしな」
日付はもうすぐ変わる。
この逃避行が長く続かないことを2人ともわかっていて、気付かないふりをした。
「あ、好きな歌」
"Come rain or come shine"
楸瑛の低くて甘い声が重なる。
誰よりも君を愛そう。
だから、誰よりも愛してと。
その声が歌う。
「降っても晴れても、か」
邦題を口にした絳攸の手を改めて握り直しながら、楸瑛は言った。
「ねぇ、絳攸。一緒に住もうか」
いっそ軽やかに。まるで歌の続きみたいに紡がれた言葉。
車窓の外を流れるのは、知らない景色。
響くのは、愛の歌。
「家事はすべてお前の担当だ」
「君はただいるだけなの?」
それはそれでも良いなぁと嬉しそうに笑った男に、常春がと絳攸は悪態をついた。
楸瑛の笑い声が、絳攸の胸を満たす。
こんな楸瑛の顔が見られるなら、もっと早くにこうすれば良かったと絳攸は思う。
軽口に紛れた言葉の真実。
今まで、形に出来そうで出来なかった何かを、手探りで探すように。一つずつ重ねる言葉。
まだ、もう少し。
夜のドライブは続く。
*************
バレンタインがあんまりにあんまりだったんで、少しだけ近づけて見たのですが…。
う〜ん。
ちなみに私、免許ありません。
標識もさっぱり読めません。
でたらめ描写ですすみません。
なぜ車選んじゃったしと書き始めてから思いました。
後悔とは後から悔いるものですよね。たはは。
いやでも、車を運転する楸瑛って絶対かっこいいですよね!
なぜか、最近楸瑛ブームがやって来てまして。
楸瑛カッコイイィィイイィとか私が思うわけですよ。
どうしちゃったのとか自分で思うんですけど。
あ、楸瑛はかっこいい人だよというのは前から主張してはいますが、それは一つの認識であって、だからそう書きたいと思うだけであって萌え出ずる何かとは違ってたのですよ!(すごい言い訳)
なんだろうこれ。
第一次楸瑛ブームとか名前をつけた方が良いのでしょうか。
という訳で、週末のHARUシティが楽しみで仕方ないです♪
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