◆ROCKMANΧ7主題歌について


ちょっと脚本風に。

 ♪『CODE CRUSH』1番Aメロ流れている。
 昼。
 ハンターベース。
 私室らしい雰囲気。白っぽい内装。
 がらんとして、家具はほとんどない。



「『今日もまた僕は 試されてる』‥‥まったくその通りだ。きみと一緒にいると、おれは毎日なにかを試されてるような気がするよ」

「そりゃわるかったな、一緒にいてくれと頼んだ覚えはない」


 Χ、がっかりして心の中で滝涙。


「ほら、またそういうこと言うだろ。おれは、なにか‥‥忍耐力を試されてるような気がするよ」

「‥‥‥‥‥‥」

「不安に、なるんだ。このまま行ったら、おれ、いつかはり裂けてしまうんじゃないかって」


 Χ、いつもどおりひととおり愚痴る。
 しかし声がだんだん小さくなる。
 先細り。
 黙っちゃう。
 しまいに俯いちゃう。
 Ζ、おもむろに口を開く。


「あまり溜め込むなよ。‥‥あるいは『解き放てば 悲しみも消せる』かもしれないぜ?」

「‥‥‥」


 思わずΖの顔を見るΧ。
 平静をよそおって声をかける。


「そうやって誘ってるつもりかい?」


 Ζ、瞬きをしてから無表情になる。


「心外だな。‥‥俺はただ慰めただけだ」

「嘘ばっかり」


 切り捨てるΧ。
 しかし、声に怒りや悲しみは含まれていない。


「好きだね」

「そうかもな」


  ◆ ◇ ◆


あ、ちなみにエックスは張り裂けません。
ああ見えて彼はけっこう切り替えが早い気がする。
てか、エックスの場合そんなことぐらいで張り裂けてたら幾つ動力炉があっても足りないと思う(笑)


  ◆ ◇ ◆


ゼロはたぶん一緒に居たがったりはしない。
ぶっちゃけエックスだけ生きていてくれれば自分はどうでもいい。だからいつでも捨て身。

「解き放てば」は、ぜひΧ8主題歌を聴いてみましょう。この話の意味がすぐわかります(笑)
でも、言った本人は本当にそんなつもりはなく、例によって単に「解放」という文字通りの意味で発しただけです。
が、エックスは直前の文脈まで想像したもよう。
ゼロはゼロで「心外だな」と答える頃には、既に「それもいいかもな」という気分に切り替わってたり(笑)

エックスはゼロが言い出したと思ってるし、ゼロはエックスが言い出したと思っている。
自分がつい乗ってしまうのは、相手が誘い上手だから。
と、お互いに思い込んでるふたり。



‥‥救いようがありません。恋は思案の外[ほか]。






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