謁見の間
□こども扱い
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「でもね、強さの中には必ず弱さが隠れてると思う」
「弱さ…ですか?」
「ロアン、最近考え事してるでしょ?」
その言葉に上手く返事が出来なくて、うつ向いてしまった。
「ふふっ。いいのよ。話したくない、話せないことは誰にだってあるもの…」
「……すみません。
心配かけてしまって……
ただ、ハッキリしないことがあって、まだお話できないんです…」
エレナさんは笑顔で黙って頷いているだけ。
ほんとにごめんなさい。
今はまだ話せないんです。
「ねぇ、ロアン。
今夜は子守歌を歌ってあげようか?」
「えっ?」
「それくらいしか、私には出来ないけれど…ロアンさえ良ければ」
子守歌なんて、本当に小さい頃母さんが枕元で歌ってくれた記憶しかない…
ずっとずっと昔のよう…
なんだろう…
ちょっとドキドキするな〜
でも今夜はいい夢が見られそうな気がする・・・
*