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□もしも…vs朧編
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〜もしも一国傾城編で、銀さんが朧さんに毒針を刺された時に嫁さんが駆けつけてくれたら〜
肩を掴まれて、座り込んでいた銀時はハッと振り返る。敵かと思った人影は土方だった。
「土方…」
「動くな」
怒っているのは明らかだった。土方の目のふちは赤くなっていて、眉間にも深くしわが刻まれている。ああ、怒られるな。銀時は他人事のように思った。
土方は銀時の肩に刺さる毒針を抜いた。血が飛ぶ。もう毒は回っているらしい。身体が重い。
「オイッ──!」
銀時は思わず声を上げた。
じゅう、と土方が肩の傷口を吸うのだ。血といっしょに毒を抜こうとしているのはわかる。でも、そうすれば少なからず土方にも毒がうつってしまう。
血を吸いあげて吐く。繰り返す。足に刺さった毒針の分も。少しでも毒が外に出るように。
「土方」
土方の頬を両手ではさんで、上を向かせた。口の周りや鼻、頬までも、白い肌が、銀時の血で真っ赤に濡れている。それが恐ろしく美しかった。
「もういい。ありがとな。危ねえから、向こういってろ」
「…ケイサツにむかって言うか、それ」
「すぐに終わらせる。終わったら、抱いてやるから」
土方といっしょに立ち上がる。その赤い顎をつかんで、乱暴に唇を合わせた。
「…っは、不ッ味いちゅーだな」
「俺、これが原因で糖尿うつったらいやだな」
血を拭って笑った。まだ赤い色は落ちない。
「じゃあ、行ってくる」
「怪我したら、傷口に塩塗ってやる。岩塩の粗削りなやつ」
「うわ、おっそろしー」
土方の頭をくしゃくしゃと撫でた。
「──いい子で待ってな」
銀時は一歩踏み出した。
早く抱かせてくれ。自然と力が湧いてくる。久々にホテルに行こうと思った。
*
某山犬の姫の血吸いシーンをふいに思い出して土方さんにやってもらいました。戦闘中になんと呑気な。
二人がイチャイチャしている間は周りの時は止まっているのです。美少女戦士の変身シーンと同じ仕組みです。