☆企画小説☆
□HAPPY BIRTHDAY
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今日は僕の25歳の誕生日。
大好きなユチョンと一緒に過ごそうって約束したのに、仕事が終わって帰ってきてから『部屋で待ってて』と言われて、ずっと待ってるけど、来てくれない。
待っててと言われた以上、様子を見に行くわけにも行かないし、僕はただ部屋で一人ベッドに体育座りをしながら壁にもたれて待っていた。
僕が自分の気持ちを打ち明けたのは、ちょうど半年前。
まだ夏になる少し前の君の誕生日だった。
プレゼントを片手に、自分の気持ちを伝えようか迷いながら君の部屋の前に経っていると、突然部屋の扉が開いた。
『おっ〜、ジュンスどうしたの?』
驚いたように僕に声を掛けてきたけど、予想していなかった事態にあたふたしている姿を見て、君は優しく微笑むと、
『まっ、入りなよ』
そう言って部屋のドアをグッと奥へ開き、僕を中へと招き入れた。
『適当に座って』
部屋に入ったものの、紙袋を後ろで隠すように持ちながら立っている僕に、ベッドに腰を下ろした君が告げてくる。
言われるまま、その場にスッと腰を下ろすと、君に視線を向けた。
すると、真っ直ぐに僕を見つめている君がいて、思わず視線を逸らしてしまう…。