小説
□ラビリンス
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必要な食材を全てカゴの中に入れ、レジで会計を済ませる。
もちろん、ヤツの支払いだ。
私が社会人でヤツが大学生という社会的身分の違いでも、私が出してあげよう、なんて仏心は微塵も出てこなかった。
駅から徒歩5分。
割とすぐにヤツの家に着いた。
夕方の4時半を過ぎていたため、お邪魔するなり準備に取り掛かる。
予想通りの使えなさそうな電気の一口コンロ。
頭の中で全ての段取りを考えながら、まずはご飯を炊くことにした。
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