旅の記憶
□第3話 VSガルーラ
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トキワの森
そこには1人の少年がいた。
少年は神経を研ぎ澄まし、何かを待っている。
ガサ
「………。」
「いけっ、ヒトカゲ!!」
少年の手持ちのヒトカゲが草むらに攻撃をすると、草むらからなにかが飛び出したが、先程の攻撃ですでに気絶していた。
(チッ…、モルフォンか…。)
「もう持ってるぜ。」
(早く出てこい…。)
再び少年は何かを待ち続ける。
「待てーーーーっ!」
「どう?あいついた?」
「ダメだ、完全にまかれたな。」
「くそーっ、どこいったんだ?あの青虫ヤロウ…。」
「キャタピーだ。あれは初心者向けのポケモンで、動きもそんなに速い方じゃないから本当はとても捕まえやすい。なのになんでそれに逃げられるんだ?」
「う…。ちょ、ちょっと調子が悪いだけだ!だいたいディケイドも見失ったじゃないか!」
「俺は見てるだけだし、お前がキャタピーの糸にからまったからそっちに手をやいたんじゃねえか。」
「よ…よし!次こそ!」
「だといいんだが。」
「なんだよ?」
ガサガサ
「ん?」
「お、あそこだな。いけっ、ニョロゾ!」
ニョロゾは草むらに飛び込んだ。
「ギャピー!」
「やったかな?」
(違うだろ。)
「!!」
2人が様子を確認しに行くとそこに倒れていたのはニョロゾだった。
「あ〜あ。」
「ニョロゾ!」
「飼い主つきか…。」
そこにいたのはページ冒頭の少年である。どうやら野生ポケモンと間違えたらしい。
「こ、このヤロー!!よくも!」
レッドはいてもたってもいられず少年に殴り掛かるが少年はそれをあっさりと受け止める。
「お互い、ポケモンを取りにきた身…。ポケモン同士がぶつかりあっても、文句はないはずだぜ。」
「アツくなりすぎだバカ。」
「く。」
「ん?」
「あ…、お前は…、あの時の!
なんでお前がここに…。」
ズウ…ン
「!地鳴り!?」
ドシン
「な、なんだ?」
ズシン
「フッ…、やっときたか。」