黒犬と白猫

□ I want...
1ページ/1ページ




キミはとても優しくて…



本当に優しくて……残酷だ…




「そんなに死にたきゃ俺が殺してやる だからそれまで生きてろ」




君はオレを生かすことを選んだ



だからオレは君を許さない…



許しちゃいけないんだ…





でも、オレは君無しでは生きていけない



死ぬわけにもいかない




だから今日もオレは君の手首を濡らす赤に舌を這わせる




口の中に広がるトロリとした生温かさを心地よいと感じるようになったのはいつからだろう?





オレは狂ったように赤を舐めとっていく



もっと…



もっと…



もっと…君の血が欲しい…





いくら飲んでも渇きが癒されないのは何故だろう?





君の首筋に噛み付いて一滴残らず血を吸い付くしてしまえばこの渇きは癒されるだろうか?




いや、そんなことをしても何の意味も無いだろう





本当は自分でも気付いてるんだ…



オレが欲しているのは血なんかじゃない……






渇いているのは喉なんかじゃない……





渇いているのは……






オレは最後に一舐めして手首から口を離した





「ごちそうさま『黒鋼』」







そう、渇いているのは…………


オレの心……








〜end〜



インフィニティあたりの黒ファイはとっても切なくて…けれども印象的で……
この切なさも黒ファイの魅力だと思いこの話を書くに至りました。

何が何だか解らない文になってしまいましたが
読んでくださった皆様ありがとうございました!!



.
 

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ