黒犬と白猫
□いたずらモコナ
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《小狼の場合》
「しゃ〜おらん♪」
「なんだい?モコナ。」
ソファに腰かけて本を読んでいた小狼はふっと顔をあげる。
「うふふふ♪」
モコナは何も言わずに笑うと、飛び跳ねながら後ろ手に隠し持っていたものを小狼に向かってえぃっと放り投げた。
「??」
小狼は投げられたものを反射的にキャッチすると何だかわからずに首を傾げた。
それは、くしゅっと丸められた肌触りの良い布のようなものだった。
何だろう?と広げてみれば――白地に可愛らしいピンクの水玉模様、ふわっと香る洗剤の良い香り…
「!!///」
布を見つめる小狼の顔がみるみる赤く染まっていく。
「うふふ〜それ、サクラのパ・ン・ツ〜♪」
そう言ってモコナは再びイヤらしく笑った。
「Σなッ!!ぁぁああ///」
小狼はどうしていいかわからずにサクラのパンツを片手に握った見ままおろおろとしだした。
「小狼ったらサクラのパンツで何する気〜?イヤ〜ん♪」
「ちょッ!?これはモコナが!!」
モコナは小狼の言葉にちっとも耳を傾けず、エッチ〜エッチ〜と繰り返しながら楽しそうに跳ね回っている。
「ちょ、ちょっとモコナ!!」
「小狼のエッチ〜♪サクラに言っちゃお〜と。」
部屋中を跳ね回っていたモコナはくるっとドアの方を向くと、脱兎の如く走り出した。
「サクラ〜〜小狼がぁ〜〜♪」
「え!?…ぅあ…ぁモコナぁ〜〜!!」
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