CP小説

□Empty of the whole sky
2ページ/3ページ

オレの声届くかな、なんて
たまに本気で考える。

話してるように感じてるだけの
感覚とか
声になっていなかったような
そんな感覚とか

オレが話してるように感じるのは
気のせい?
なんて考えたり

そもそも
声に出ていても
耳に届くのかな、なんて。



賑わった部屋
皆顔火照らせて
テンションは上がりっぱなしで
わいわいと話しながら
食ったり飲んだり

部屋の小さなテーブルに置かれる
「HAPPY BIRTHDAY TWINS.」
と白く書かれた、チョコの乗る
ケーキ。
ぷくぷくと泡が下から上へ昇っていく
ノンアルコールのシャンパン。

笑顔に包まれた部屋には
電気とか以外の明るさに包まれてる。

それとは対照的な

黒い、黒い・・・空。

鏤めた星屑抱えて
両手広げて、世界を覆ってる
でかいでかい空。


もし、オレがここで
あの真っ黒な空に向かい
力の限りに
喉引き裂くような勢いで
ただ叫んでみたら
どうなるだろう。

誰にも聞かれぬよう
全て吸収して
無音の叫びとなるような気がした。

オレの叫びは
きっと誰にも届かない。
あの空にすべて奪われるだけだ。

 
次へ
前へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ