〜詩の続きへU〜
□〜初恋〜
1ページ/1ページ
卒業式の日―――
勇気を出して
ボタンください!って言った。
「第二ボタンはあげられないけど…」
あなたは優しいから拒んだりしなかった。
ちゃんとくれたよね。
ありがとう。
あなたに恋人がいることはわかってたよ。
ボタンをもらったのは
最後の思い出。
最後の勇気。
ボタンをください。
それ以上なんて望んでなかったし、
第二ボタンなんてのも
期待なんかしてなかった。
思い出にするため。
あなたのことが好きだった…
いや現在進行形でいる私の気持ちに終止符を打つため。
聞いてみたかった。
「あなたは私の気持ちに気付いてましたか?」
ただ、聞いてみたかったんだ。
でも、そんな勇気はなかった。
これでよかったの。
聞いて困らせるなんてしたくなかった。
最後にあなたに…
私の初恋の君でありがとう。
好きでした。
.