テキスト

□お前が消えろ
1ページ/1ページ

 麦わらを首に下げて笑っている少年。モンキー・D・ルフィは、現状を把握していない。
 誰もが目をそらす中、少年だけが平気みたいだ。

「おい、変態、麦わらに何しようとした?」

「あ゛?テメェに関係ないだろ?」

 ルフィを囲って言い合いをしている、
学校一の不良ユースタス・キャプテン・キッドと
学校一の変t…秀才トラファルガー・ローが
火花を散らしている。

「お前らいつも喧嘩して飽きねぇなぁ。おもしれぇ」

『誰の所為だ!』

「ん?俺の所為なのか?それは悪い」

(何が悪いか、分かってねぇだろ)

―と、ある意味で仲の良い二人は直感的に思った。

「―兎も角、麦わら屋は俺のだからw、お前消えろよ。閣下」

「誰が閣下だ!!!麦わらが何時、何処で、誰のものになったんだよ!?」

「あー、居るよな。そんな奴。小学生か。プッ、だっせぇな!」

「アホファルガー!死ね。つか俺が消す」

「ほぉ、やってみろ。バカスタス」

 火花が炎に変わる。

「お前ら、いい加減にしろよ。間に居る俺の身にもなってみろっつの」

 ルフィは呆れていると、不意に見慣れた背中をみつけ、走り出した。

「エース!!!」

「ルフィ!!!どうしたんだ?」

 エースはルフィの兄ちゃん。ルフィは兄ちゃん子だからエースを見ると、
どんな空気だって駆け寄っていく。今この時然り。

「麦わら屋!?」

「プッ、だっせぇな!」

 キッドは先ほどローに言われたセリフを、
そのままローに返した。

「矢張りテメェは消されたいみたいだな」

「上等」

ルフィの姿はもうないのに、二人は喧嘩をしている。
―…その姿はもう、痛々しかったらしい。




「テメェより俺の方が麦わら屋を好きだ。というか、もう愛してる!!!」

「うっせぇ、キモファルガー!」

「消えろ、今すぐ!!!チューリップ野郎!」

「お前が消えろ!!!」

「お前が…」
「お前が…」
 ………

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ