奉還師
□ACT13
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目、真っ赤だ・・・。
鏡に映った私の目は真っ赤に充血していて。
心なしか瞼も腫れてるみたい。
何が在ったのよ、と笑いながら聞いてきたお母さんも私の深刻さが伝わったのかそれ以上は何も云わなかった。
「はぁ・・・。」
泥は洗い流したのに、私自身が泥のような感覚。
体はもの凄く重たいのに、頭だけは冴えている。
「皆、どうしたんだろう。」
ちゃんとそれぞれの世界に帰れたんだろうか。
私は右手に嵌ったままの指輪を見つめた。
唯一私が向こうに行っていたと云う証。
夢でなかったと云う証。
「サイト見れば何か判るのかな?」
久し振りにパソコンを開いた。
真っ黒な画面にまるマの待受が出てブックマークをクリック。
私のお気に入りの夢小説のサイトさん。
私は此処の『封印師』と云う小説を読み終えた後、あっちに渡ったんだ。
「何、これ・・・。奉還師・・・?」
見慣れたページに見慣れないバー。
其処には奉還師の文字。
え?何で?よりも先に来たのは此処なら皆がどうしてるか判るかも知れない、だった。
私はそのまま最新話をクリックした。
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