奉還師
□ACT11
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「いやー、あるー日、森のなーか〜♪って感じ?」
「僕はハイホーハイホー、かな?」
「私はあっるっこ〜♪かな。」
「俺はあ〜る晴れた〜昼下がり〜だよ。」
ドナドナ〜と低音ボイスで歌う晶の顔はご機嫌斜め。
それもそうか。
起きがけ一発、有利と一緒にピクニックに行こうぜ!とユニゾンモーニングコール。
もちのろん、異議を唱えようとした晶に美子さんからの止めの一言。
「晶ちゃんも来てくれるわよね?」
「行かせて頂きますとも!!」
二つ返事で頷かれましたとも!
流石誑し・・・。
今日は美子さんの発案で皆でピクニックにやって来ました。
お天気は上々。
雲一つない青空。
仄かに土の香りがする川辺には魚が跳ねてて。
青々と茂った木々の中を歩いているだけなのに、それだけで清々しい。
私は新鮮な空気を思い切り吸い込んだ。
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