存在

□第七話
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「よし、あそこに梯子を降ろせば外に出られるな。」



光が差し込んでいたのはやはり非常口で。
高さはあるものの、降りられない高さではない。
しかし、外は雨が降っているせいか、少し視界が悪く滑るという可能性もある。



「はいですの、ご主人様。ここを抜ければ、あとは目指せケセドニア!ですのね。」
「ケセドニアへは砂漠越えが必要よ。途中にオアシスがあるはずだからそこで一度休憩しましょう。」
「ガイ。あなたが先に降りなさい。私が足を滑らせたらあなたが助けるのよ。」
「・・・・・・俺がそんなことできないの知ってて言ってるよな。」



ナタリア様恒例のガイ殿いびりが始まる。



「だって早くそれを克服していただかないと、ルークと結婚したときに困りますもの。」
「シェンラ・・・・・・。」
「大丈夫ですよ、ちゃんと私が先に降りますから。」
「ルーク様はもっとず〜っと若くてぴちぴちのコがいいですよねっ(ハート)婚約なんていつでも破棄できますし(ハート)」



そう言ってアニス殿はルーク様の腰にしがみつく。



「・・・・・なんですの。」
「何よぅ・・・・・・!」



二人の間に火花が見えるのは私だけでしょうか・・・・・・。



「ルーク。あなたって最低だわ。」
「何なんだよ!俺のせいかよ!」
「モテモテですね、ルーク様。」
「やー、仲が良さそうで何よりです。」
「あんたの目は節穴かっつーの!シェンラも見てないで助けろって!」



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