***二次創作2***

□初恋と君と
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その日、俺らはCMの撮影のためにスタジオに来ていた。が、いつまでたっても監督とスタッフがやってこなかった。俺とバニーは楽屋でひたすら待ち続けていた。
「…あまりにも遅くねぇか?」
「全くです。こっちにもスケジュールがあるんですよ」
などと俺らが話していた時だった。ドアがノックされる。
「…どうぞ。ちょっと,あまりにも遅くないで…」
返事をしたバニーが入ってきた監督らしき女性を見て固まる。それは相手も同じだった。
「まさか…アイリ……先輩?」
「もしかして…バーナビー君?」
お互いに目をしばたかせながら言う。先に我にかえったのはアイリと呼ばれた女性の方だった。アイリは額にかかる髪を忙しなくいじりながら、懐かしげにバニーに話しかける。
「本当に久しぶり…。ヒーローアカデミー以来かしらね」
話が全くわからない俺は、恐る恐る口をはさんだ。
「えーっと…バニー?どちら様?」
「あ……すみません、つい。懐かしくて。ヒーローアカデミーの時の先輩、ミサト・F・アイリさんです」
「はじめまして、ワイルドタイガーさん。ミサト・F・アイリです。」
にこやかに差し出された手と握手する。
「F…?ハーフ、ですか?」 アイリはにっこり笑った。清潔感漂う彼女らしい笑みだった。
「はい。Fはフレイヤです。母方がオリエンタルタウン出身で」
「あ、俺もです」
俺が驚いて言うと、向こうもびっくりしたようだった。バニーが呆れたように言った。
「…お二人とも、撮影は良いんですか?」
「「あっ」」
三人は慌ててスタジオに走った。
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