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□その声で囁いて
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エドガー、あなたの声はあたしの心を掻き乱すの。
だからお願い、呼ばないで。
あたしの名を……










夜も更けた頃、アシェンバート邸の一室に小さな明かりが灯されおり、その明かりと共に伯爵夫妻の営みが為されていた。
エドガーはギリギリまで引き抜いた己の肉棒を力強くリディアの内に突き入れては激しい律動を繰り返す。
「…っああぁ…んぁ」
その衝撃でリディアの身体は前後に揺さぶられ、双方の山が同じように揺れ動いた。
「やっ…やめ…そんなに早く…したら……」
「ん?きみの身体は気持ち良いみたいだけれど?」
「んあっ……ん、だめぇ…」
夫の余裕な態度に、リディアは喘ぎながらシーツを握り締めた。
熱い液体が内壁を駆け巡る瞬間、エドガーはリディアの耳元で囁いた。


“リディア、愛してる”

「……っ」

ドクンとリディアの鼓動は高鳴る。


ほら、言わないでって言ったでしょ?
あたしは、あなたの声に囚われた…


あなたの妻なの。











〜END〜
 

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