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□ネジレタ感情
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愛してるのは私だけ


今日も私の為だけに頑張ってくれる



でもね……もしあなたが約束を破ったら……………


そのときはあなたに……







灰紫の瞳が光を失った直後、リディアは右手に持ったナイフに頬刷りし始めた。
それはまるで愛しい者にすり寄る様な仕草であった。
真っ赤に血塗られたナイフの切っ先、そして周囲に散らばる夥しいほどの血痕。
そして、生き絶えた夫の亡骸。
リディアはナイフを床に置き、動かぬ骸の頬に唇を寄せ呟いた。
「……これでもう、あなたは私のモノ。公爵令嬢や街の女に奪われることなんてないわ。ね…エドガー」
微笑む金緑の瞳には、残酷な闇しか映し出さされていなかった。




約束破ったら、



天罰が下ったでしょ?



でもね、これでもう迷うことはないわ。


永遠に……

私だけのエドガー。





愛してる。
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