本棚W
□シンデレラ
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エレン「だって、おかあさまとおとうさまが結ばれると屋敷が今よりもずうーっと賑やかになるってケリーお姉ちゃんがいったんだもん」
リディア「ケリーが?この前の《赤い糸》といい、ケリーってば、何を考えているのかしら?」
エレン「だからケリーお姉ちゃん、この本わたしにくれたの」
エレンは木陰に置いてあった一冊の本をリディアに渡した。
リディア「…シンデレラの本。あっ、だからガラスの靴をエレンに渡したのね。でも、どうして…」
エレン「ねえおかあさま。早くおとうさまに見せに行かなきゃ!!」
リディアの考えを遮るようにエレンは母親のドレスの裾を引っ張る。
リディア「ああ!ちょっと!エレン、引っ張らないで」
エレン「早く早くぅ♪」
片足にガラスの靴を履いたまま、リディアは歩きにくそうにエレンとともにエドガーの元へ向かって行った。
二人が去った庭先で事の次第を見届けていたケリー。
ケリー「エレンさま、ナイスです!リディアさま、私の計画はまだまだこれからですよ!」
ふふふっとケリーは微笑み、さらなる計画を練るのであった。
またまた続く…かも?