本棚W

□きみの愛に溺れていたい
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熱い口づけが唇から鎖骨、胸元へと流れてゆくに連れ、リディアの鼓動は早くなっていく。

〔今夜は寝かせない〕

夫の言葉を思い返していくと頬にまで熱が帯び、鼓動がまた強く鳴る。
「……だ…め……エドガー」
「リディア、限界だって僕言ったよね?」
精一杯リディアは否定するが、胸元から見上げてくる彼の瞳にキュンと心がときめいてしまう。
このまま流されてしまってはいけないとわかっていても、快楽を得たい気持ちに嘘はつけない。
「エドガー、…っ……あたしを…抱いて」
赤面する頬のまま、素直に自分の思いを告げた。
「リディア、きみのことを思って抱いてしまうと、僕は自分を抑えられない……。いや、なんとか抑えてみせる…」
エドガーは曖昧な返答をしながらも、優しく微笑んでくれた。その笑顔が、リディアの気持ちを柔らかく解きほぐしてくれる。
「ふふふ。なんてあやふやな答えなの。でも、あたし嬉しい……」
こんなにも自分を好きになってくれる彼の心も、身体もすべて受け入れたいとリディアは思う。
「エドガー、早く…お願い」
「ありがとう、リディア」
お互いの気持ちを再確認した後、エドガーはそっとリディアのナイトウェアを脱がせ始めた。
「……っ」
彼の指先が素肌に触れると、リディアの身体は敏感なぐらい小さく震えた。
しかしそんな反応にさえエドガーは初々しさを感じてしまう。
「リディア、可愛い。もっと、僕で感じてほしい……」
「っ…ぁあ…」
甘美な声が寝室に響き始める。

リディアの小さな反応は、エドガーの心を何倍も掻き乱していく……







続く。
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