□04:嵐の夜に
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「怖かったかい」
「ええ、だいぶ」
「…遅くなったよい」
「でもマルコさんは来てくれるから」


きっと、これからも。
確信めいた気持ちが、その言葉を飲み込ませる。


「フヨウ」
「マルコさんがいる安心感は、どんな不安よりも強かったわ」
「…なんか照れるねぃ」


ゆっくりと歩けば、船の中にいても耳に届く波の音。


「嵐みたいな夜になったわね」
「今夜はよく寝れるだろい」


ザザア。

ザア。


「そうね、マルコさんもそばにいるしね!」
「……ああ」


ふわりと笑いあって。
たどり着いた食堂で、直っていた窓に目を丸くして。


クルーたちがやってくるまで、のんびりコーヒーを飲んで。


「マルコさんの戦う青い炎も、やっぱり綺麗ね」
「………そうかい」
「そうやって照れるマルコさんはかわい…いえ」
「フヨウ、夜寝る前に肉でも食えよい!」


他愛ない攻防戦が繰り広げられたのはご愛嬌。






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