メジャー短編1

□君が泣いた
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海堂厚木寮。
夕食を済ませ、部屋でまったりしていた時のこと。



「ねぇ、吾郎くん」



「んー?」



「もしさ、僕が死んじゃったら泣いてくれる?」



吾郎君はテレビに向けていた顔を僕に向け少し怒った顔をした。



「なんだよ、突然」



「突然、ってわけじゃないんだけど・・・この前主人公が余命わずかで死んでしまうってドラマやってたでしょ?アレ見たらなんとなく、ね」



「お前は俺が死んだら泣くのかよ?」



吾郎君が死んでしまったら・・・
逆に問われて想像してしまったら急に恐ろしくなった。
彼がいない世界なんて考えられない。
目頭がじわじわと熱くなるのを感じる。



「お、おい寿!ι」



「え?う、むぐ」



吾郎君が慌ててジャージの袖で僕の顔を乱暴に拭った。



「ったく、自分が泣くような質問してんじゃねーよ」



「・・ごめん」
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