purify〜神のいない月
□第漆夜
3ページ/3ページ
でもどうしてこんなものを折栄さんはくれたんだろう。
誕生日でも何でもないし・・・。
違和感を感じるって云ったから?
「あら、周助。いいもの持ってるじゃない。」
「姉さん。」
「天眼石ね。」
「天眼石?」
流石姉さん、見ただけで何の石か判るんだ。
「古くから魔除けの強い石と云われているわ。」
魔除けの・・・石?
折栄さんが意味を知らなかった、なんて事はないだろうからきっと意味がある。
その意味が判る日は案外早かったと後から思う。
「今の時期にはぴったりかもね。」
「時期?」
「私も裕太にあげようかしら。」
はっきりした事を姉さんは云わなかった。
言及してもはぐらかされるのがオチ、かな。
「・・・天眼石・・・。」
終