purify〜神のいない月

□第漆夜
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でもどうしてこんなものを折栄さんはくれたんだろう。
誕生日でも何でもないし・・・。

違和感を感じるって云ったから?



「あら、周助。いいもの持ってるじゃない。」
「姉さん。」
「天眼石ね。」
「天眼石?」



流石姉さん、見ただけで何の石か判るんだ。



「古くから魔除けの強い石と云われているわ。」



魔除けの・・・石?

折栄さんが意味を知らなかった、なんて事はないだろうからきっと意味がある。
その意味が判る日は案外早かったと後から思う。



「今の時期にはぴったりかもね。」
「時期?」
「私も裕太にあげようかしら。」



はっきりした事を姉さんは云わなかった。
言及してもはぐらかされるのがオチ、かな。



「・・・天眼石・・・。」




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