ホスト部にご用心
□第八話
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私達は一週間テニス部のマネージャーを務めると云う快挙を得、(一週間で快挙かよ)ますます嫉視が強くなっていく。
でも私の脅しが効いてか、それとも同じクラスに幸村君がいるせいか、零は何もされていないよう。
零が無事なら、それで構わない・・・。
それで・・・。
・・・今日は頗る身体が重い。
疲れてるのかしら・・・。
朝5時に起きて弁当作り、朝練に行って授業を受ける。
お嬢様方に呼び出しくらい、放課後はマネージャーの仕事で、家に帰れば書類の山。
最近、まともに寝たのって何時だろう。
やば・・・、眠い・・・。
でも、このデータ、打っちゃわないと・・・。
いけないとは判りつつも、容赦なく睡魔は私を襲う。
とうとう私は船を漕ぎ始めてしまった。
こくん、こくんと首が揺れる。
「・・・慶・・・?慶?」
「え・・・。」
私は零に声をかけらえてハッっと目を開ける。
本当に眠ってしまう処だった・・・。
「な、何?」
慌てて零に返事を返すと、彼女は何だか不安そうな顔。
「・・・眠いの?」
「・・・ちょっとね。」
「もしかして、疲れてる?」
「そんな事ないわ、ちょっと寝不足なだけ。」
そうは云ったものの、実際疲労はピークに達しているだろう。
寝不足と云うのも嘘ではないが・・・。
「・・・ちょっと顔色も悪いんじゃない?」
零が私の額に触れようとするのを、やんわりと払った。
「大丈夫だって。ほら、早くドリンク作りなさい。」
「う・・・うん・・・。」
腑に落ちない顔をしながらも、零はドリンクを作り始める。
そんな零を見て私はもう一度画面と向き合う。
・・・一瞬視界が歪む。
私は慌てて目を擦った。
今日は帰ったら寝よう・・・。
「あ、そうだ零。」
「ん?」
「私昼休み、少し用事が出来ちゃったから一緒にご飯食べられないの、ごめんね。」
「またぁ?ここんとこずっとじゃん!?」
「ごめんね。」
零はブーと頬を膨らます。
「切原君でも誘ってみたら?」
「え!?む、無理だよ、無理無理無理!!」
そこまで否定しなくても・・・。
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