ペーパー
□時空を超えて
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いつも夢を見る。
はっきりとは覚えていないその夢。
しかしその夢を見ると、朝起きた時は必ずといっていいほど胸がまるで音を立てて軋むように痛かった。
「……っ!!」
その日もやはり飛び起きた。頬を伝う暖かいものに吃驚して手をやると、そこには涙が溢れかえっている。
なんだろう? この締め付けられるような切なさは……。とても哀しくて、苦しくて、胸を掻き毟り拓ほどの焦燥感。
――――― 早く、行かなければ……
何処に?
――――― 早く、探さなければ……
何を?
いつだって、そんな疑問がひしめき合う。
最近は特に、見る回数が増えてきたような気がした。
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