短い物語

□11.22
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 私は部屋の掃除中、たまたまタンスの隅に置いてあった箱の中を開け、そこに入っていた手紙を見て笑っていた。

「ふふふ……懐かしいなぁ」

 箱の中にあったそれはこの女性の結婚式に新郎、つまり彼女の夫が書いた手紙だ。今ではかなり恥ずかしい台詞なんかも入っているが、この当時の彼女からすれば普通の手紙だったのだろう。

 だって、嬉しかったのだから。

「あの人が帰ってくるのが楽しみだわ」

 そう微笑み女性は途中にしていた、少し埃っぽいタンスの中の掃除を始めた。
 愛しの夫の帰りを待ちながら、楽しげに。


 11月22日、いい夫婦の日





一部歌詞拝借『RADWIMPS:最大公約数』
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