novel

□伊達×虎?
1ページ/1ページ

「うぉ!可愛いの!富樫見てみぃ!」
「一々うるせぇのう…こんなもんただのネズミじゃろが…」
「こんなに可愛いのに」
二人が見てるのはハムスター、ペットが飼いたい虎丸がマンション暮しでも大丈夫そうな生き物と言うことでハムスターに白羽の矢が当たりこうして富樫と二人ペットショップに赴いた。「そうかぁ?」
何匹ものハムスターがケージの中でモソモソ動いている。
「何でもいいがさっさと決めろや」
「う〜ん」
虎丸は暫くハムスターの様子を眺めていた。
「決めた!こいつにする!」
「どれどれ?」
「あの隅っこの方で一人ぼっちでおるやつ!」
富樫は虎丸が言ってるだろうなと思うハムスターを見て驚いた
「あ、あれ?」
なにせ恐ろしく可愛いげが無い。だいたいからしてハムスターなんて生き物は無条件に可愛いはずなのに虎丸が選んだハムスターのふてぶてしいこと極まりない。(こ、こいつ両頬に傷が三つずつ走っとる)
「可愛いじゃろ、こいつ俺のことばっかり見つめてくるんじゃ、もうお前は俺ん家の子じゃからな!」
虎丸はペットショップの店員さんに頼んでハムスターの周辺グッズを嬉々として買い揃えていた。その間暇なので富樫もハムスターのケージを眺めていた。
「あれ、変わったのが虎丸がお買い上げしたの意外にもおるのぅ」
色が薄ピンクで毛足の長いのと人間でゆうところの額?に白くて太い横線が一本入っていてまるで鉢巻きみたいに見えるやつがいた。その二匹が明らかに富樫の視線に合わせて動く。
「すんません俺もハムスター下さい」
思わず注文していた。
「おっ!富樫もハムスター飼うことにしたんか?」
「まあなぁ、なんかこいつらが飼ってくれって言ってるような気がして」
「俺もじゃ!きっとそういう運命じゃな」
こうして虎丸だけじゃなく富樫も不思議なハムスター達との共同生活が幕を開けることになったのであった。
 

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ