novel2

□お騒がせ致します
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男塾に相応しくない男が門を潜った。
「とがぁ〜しぃ〜!!」
「うおっ!ミッシェル!?」
豪華な長い金髪を揺らし某大作少女漫画の主人公の様なルックス。富樫とは天挑五輪で一戦交え敗北したものの二人の間には友情が芽生え…否ミッシェル的には友情では無かった。そう正にLIKEでは無くLOVEなのだ。当たり前だが一方通行である。
「あははっ!ミッシェルっ!久しぶりだな、元気か?てか生きてたんだな!」
「ええ富樫っ!貴方の為に地獄から舞い戻ってきました!」
ミッシェルはこれでもかと富樫を抱きしめ額に瞼に頬に盛大にキスをする。
「ミ、ミッシェル!くすぐってぇよ!」
「それに恥ずかしいし…」
「おお、恥じらうなんて富樫は大和撫子です!」
大和撫子の使用法を弱冠誤っているミッシェル。
「あ、いやあの…」
ついに富樫の唇に自分の唇を重ねようとした。
「転校生か?」
桃がミッシェルの肩を掴んで自分の方へ振り向かせる。
「桃っ!」
富樫はほっとした様に桃の隣に寄り添う。
「ちっ!」
ミッシェルは小さく舌打ちするが気をとりなおす。
「おう!ムッシュ剣っ!」
「ミッシェルだったかな?」
「そうです、よろしく!」
富樫にはハグとキスしまくったくせに桃には握手のみでさっさと挨拶をすませる。
「富樫ぃ、あいつ大丈夫かぁ?」
虎丸が心配そうな顔をする。
「おう!こちらもソーキュート!!」
ミッシェルが虎丸を発見し近寄る。
「あっ、えっとぉ」
「ミッシェルこいつは」
富樫が虎丸を紹介しようとする。
「おうっ!プニプニの頬に食べ残しが…」
ミッシェルは虎丸の頬に着いたご飯粒を指でつまみ自分の口に運ぶ。
〜ぐさっ〜
「おうっ!アウチっ!」
「おい、オカマっ!命が惜しかったら虎丸の半径1q以内に侵入すんじゃねぇ!」
いや半径1qは難しいだろ伊達と周囲はハラハラだ。
「おうっ!貴方の事は覚えていますよ、ムッシュ伊達政宗!カプコン出身ですね?」
「こいつわ〜ぁ!!」
激しく日本文化を誤解しているミッシェルに思わず鎧を装置して卍天牛固をかましてやろうと伊達は思った。
「待たんか!ミッシェルっ!」
剛毅が止めに入った。
「すまん伊達、富樫、虎丸も」
流石に伊達も拳を納める。
「ミッシェル、お前は一々派手すぎる、少しわきまえんか」
「…藤堂」
「桃、こいつも男塾で男を極めたいらしい、すまんがよろしく頼む」
剛毅が桃に頭を下げる。
「ああ、わかった」
桃は剛毅に頭を上げる様に促す。
「おうっ!藤堂、お言葉を返す様ですが私は十分わきまえております!」
どこが?と皆思った。
「ですから私は皆様のお邪魔になってはいけないと思い別館を建設させる予定で業者に頼んでおります、もちろん完成の暁には富樫の部屋もあります」
「あっ、キューティ虎丸も」
「はあっ!?」
伊達が目を剥く。
「どう言うことかだ?ミッシェル」
伊達を制し桃が尋ねる。
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