novel2

□Jはわしのズラ
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俺ってこんなに独占欲強かったんだろうか?
「おっ!J発見ズラ!」
「…」
「おはよう!」
「…おはよう」
「いい天気じゃのぅ」
「…ああ」
「昨日○○が△△しとってな!それがおかしいのなんのじゃ!」
「…」
「俺も負けん様にじゃな、面白いことしてやろうと褌一枚になってやってな」
「それより俺中国人だったズラ!」
「…」
「それにしてもJは背が高いのぅ!」
「…まあ…な」
「わしなんてこんなに小せぇズラ!」
「まあ、まだまだ成長ちゅうだかんな!」
「そのうちJも追い越してやるズラ!」
「それにしてもJは何食ってデカくなったんじゃ?」「やっぱりアメリカ人だから肉ズラか!?」
「…さあな」
あれ?もしかしてさっきからわしばっかり喋ってる?ひょっとしてJつまらんのかなあ?わしはJの目の前で手をヒラヒラと振ってみた。
「…何をしているんだ?」「えっ?あっ、いやその…」
わしは思わず変なことをしてしまって焦った。
「Jはわしといてもつまらないのかなあって思ったズラよ」
「…俺は基本的に嫌な奴に纏わり付かせん」
Jはわしの手を掴んで引っ張ってわしの顔を覗き込む様にする。凄い男前ズラ…。
「…っ!Jい〜っ」
「なんだ?」
Jはわしが一言一言でこんなに一喜一憂しとるなんて知らんのじゃろうなあ…。「いんや…わしはJといると楽しいなあって思ったズラ」
「泊凰…」
「ニシシッ」
わしは照れ臭くなって鼻の下をかいた。
「俺は…」
「何ズラ?」
「おおっ!Jっ!泊凰!」
「…虎丸か」
虎丸がJに飛び付いてきた。
「相変わらず硬い体じゃのう、びくともせんな」
「…くだらないことを」
くだらないと言いながら首にぶら下がる虎丸を退けたりせずに好きにさせてる。「うりゃ!倒れろ〜っ!」虎丸は更にJにしがみつく。
「泊凰っ!お前も加勢しろ!」
「…馬鹿っ!虎丸もJも馬鹿っ!でもJが一番馬鹿ズラっ!」
俺は辛くなって走り出した。
「泊凰…」
「なんじゃ?どうしたんじゃ?」
「虎丸、すまん」
「あっ、うん…痛てっ」
「阿保丸っ!」
「伊達っ!何すんじゃ!」「いいから行くぞ!」
「Jと泊凰大丈夫かなあ?」
「知らん二人でどうにかするだろ」
「うん」

「…泊凰」
Jがわしのこと探しに来てくれたけど素直に振り向けなかった。
「どうした?」
「いっ…ひぐっ…」
わしは膝抱えてうずくまったまま顔を上げずに泣きじゃくった。
「泣いてちゃわからんだろ」
Jがわしの肩に手を置く。「Jにはわしの気持ちなんかわからんズラっ!」
「うわ〜ん、Jのあんぽんたんっ」
「頼むから泣きやんでくれ」
「ううっ…チュウしてくれたら…」
わしはちらっとJの方を見た。ええっ!?Jが赤くなっとるっ!?かっ、可愛いズラ…。萌え過ぎズラ!J萌えズラよっ!
「…わかった」
「えっ?本当ズラかっ!?」
「うむ…」
「む〜っ」
わしは目を閉じて唇を突き出しチュウを待った。
「おりょ?」
「これでいいか?」
「ええっ?おでこぉ!?」そう来たズラか。意外と天然男ズラ。
「泊凰、俺はこう言うの苦手だからお前に嫌な思いさせてしまっていても気がつかない…すまん」
わしは胸がキューってなったズラ。
「ううん、わしだって虎丸にヤキモチ焼いたりしてごめんズラ」
「…さっきのはそう言うものではない」
「うん、わかってるズラ」「だけどJは誰にでも優しいからちょっと不安になってしまったズラ」
「…泊凰、何度も言うが俺が四六時中傍に置いておきたいのはお前だけだ」
「っ…J」
「これでも好みに煩いからな」
「J、わしこれからも離さんからな!」
「わしは独占欲強いズラ」「…離さんのは俺の方だがな…」
Jが小さく何か言ったけど良く聞こえなかった。もっと腹から声出して欲しいズラ。
 

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