てきすと

□未来から過去へ
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久しぶり。
突如、後ろから聞き覚えのある声がした。だが断片的にしか思い出せない。しかし思い出した所で良いことだとは決して限らない。頭では振り向いてはいけないと警告しているのに


何故か僕は振り向いてしまった。



「あ、未来で会ったから久しぶりは可笑しいかな。」
白い龍と小さな白い羽根が生えたその人物は確かに未来の僕を叩きのめした彼…
白蘭だった。



「クフフ…確か貴方はボンゴレの監視下にあるはずでは?」


「あはは、情報が遅いよ骸クン。僕はユニちゃんの代理に選ばれたんだよ♪」



確か骸クンはヴェルデ?の代理だよね、と言葉を続けてきた。

…もしかして


「…貴方にはまだあの力があるんですか?」



「さぁ?どうだろう。」


貼り付けた笑顔で返され、その答えに思い出したくもない苛つきを覚えた。


それと同時に、あの笑顔の下に隠されている本性、本能をさらけ出して、未来で闘ったボンゴレを羨ましく思った。


どうして…僕は貴方と対等に闘えなかったのだろう。

僕にボンゴレリングがあったら変わっていたのだろうか?



本気の白蘭と闘えたのだろうか。


「ふふ、骸クンそんなに考え事してるとハゲちゃうよ?」


ハッとして顔を上げると、いつの間にか目の前に居た相手に驚いて転びそうになった。


「きっとね、未来の僕は君を殺したくなかったんだよ。」


どうしてそんなことが分かるのか、と聞こうとしたら再び相手の口が開いた。




「だって好きになっちゃったから」




「…は?」


「骸クンを。」



未来で僕を殺しかけた奴の言葉を信じるほど僕は愚かではない。


でも何か引っ掛かっていた


「未来の僕は不器用だったみたいだけど。」



相手の手が僕の頬に触れるまるで壊れものを扱うように。



「今の僕なら言えるよ」











「未来からずっと君を愛してた」



その言葉が恐ろしく鋭利で僕の心臓を刺した瞬間、


ゆっくりと溶けていく甘い毒に思えてならなかった。

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