┣短編小説

□それすらも…
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「大丈夫。

泣き切ってしまいなさい。





人間ってね、
意志の押し付け合いをしてしまう生き物なんだ。

今の君はそれに苛まれている。


俺なんて、いつでも意志を押し付けて、
“言いすぎた”と、遅れて気が付いて、
そうして、自身勝手に苛まれたりする。

しょっちゅうだ。


俺はそれに付いて真剣に苛まれたことは、
一度しかない。

だから、
なんとなくだろうけど、

君がどんなに苦しいか分かる。




だけど、
そんなに自分を貶めなくていい。
何もかもを背負う必要はないんだ。




人間は、
自分のことばかりを考えてる生き物だ。

だけど君は、
少しでも相手を理解したくて、
こんなにも苛まれている。


そんなこと、
誰もが出来ることじゃないんだよ。

君は、偉い。


素直になれた。

純白なんだ。
君はね。



よしよし。

苦しいね。


大丈夫。


俺でいいなら、胸を貸すよ」



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