etc.
□明日への協定
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私と同じように、キラさんは空を見つめながら言った。
「・・・・・・それは多分、知ってしまったからじゃないかな」
「なにを・・・ですか」
「・・・世界を」
声音や調子は変わっていないのに、
その言葉は、二人だけの空間に強く響いた。
「人はきっと、自分の外の世界を知ると、その場所にとどまっていられなくなるんだと思う。
・・・行き着いた場所が、その人にとっての居場所なんじゃないかな」
キラさんは言葉を続ける。
まるで、それが自分自身のことであるように。
争いごとを好む様な性格でないキラさんが、何で軍人になったのか。
私は知らないけれど、それが答えである様な気もした。
「居場所・・・」
私の居場所だったはずのミネルバ。
今いるアークエンジェル。
沢山の事を見てきて、今いるべき場所はどっち?