etc.

□境界人たちのとある問答
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「次はどこへ?」
「クラントールよ。彼を迎えに行かなくちゃ」
「…雪の剣の主か」
「ええ。久しぶりだわ、彼と会うのは」

 右手で掴む愛刀に僅かに力を込め、サクヤは一歩踏み出す。

「もう一人の僕を、よろしく」
「ええ」

 了承の返事を返し、夢幻大陸と称される次元へサクヤは消えた。
 残されたゼロは、硝子の破片に映る、戸惑った様子の異界の剣士を見つめる。


「……君が開く扉は、光か闇か混沌か……」


 そしてまた、どこかで世界の扉が開く。



END
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