09/10の日記

11:56
つらつら続く回路の中で。
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そうだなあ。時には、なんのとりとめのないことを、つらつら書き出してみるのもいいかもしれない。
僕はそうして独り笑う。
かの有名な清少納言もこんな気持ちだったのだろうか、なんて。ありえもしない虚像を抱いて、僕はペンを走らせる。
インクが染みをつくる先は、紙切れ。
紙というより、紙切れと言った方が相応しい代物だった。
先程大学ノートからちぎってきたそれは、安物とは思えない程自然に、黒い人工物を吸い込んでいく。
暫くの間、カサカサと紙とペンの擦れ合う音だけが、緩やかに続いた。
静かな空間が、生み出される小さな音によってさらに静寂に落とされる。
ふと、音がやむ。
続く様に聞こえたのは、カタンとペンが転がる音。
投げ捨てられたそれは、ぐらりと机を散歩した。

「だめだあ」

何に対しての罵声なのか、僕もイマイチ把握してない。
でもそう思ったからそういった僕は、そのままゴロンと横になる。

「だめだなあ」

やっぱり何が駄目なのか分からない。
全部なのかもしれないし、なんにも駄目じゃないかもしれない。
でも僕は、まるで口癖のように何度も何度も反芻する。
だめだあ。こんなんじゃだめだなあ。

否定する者も、肯定する者も、この空間にはいなかった。

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