Beloved feeling

□*nine*
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明日は13時に食堂集合の約束をして
アパートへの道を歩きながら
携帯を出して、名取へ電話をする
発信音がなりしばらく鳴らすと、留守電に切り替わった
(忙しいのかな・・・?)
まあ、明日無理なら俺1人でもいいかと
階段を上がり部屋へ入る

風呂から上がって、髪をワシャワシャ拭いていると
静かに扉をノックする音が聞こえた
手を止めて、耳を澄ますと
また、コンコンと聞こえて
(気のせいじゃないな・・・誰だ?)
扉を開けずに
「どちら様ですか?」
「お・れ」
「あ?」
扉を開けると、壁にもたれかかるように名取が立っていた
「なに?どしたの?」
部屋へ入れながら聞くと
そのまま俺に抱きついてくる
「うわ!酒くさ!!!」
離れろ!と暴れるが、びくともしない
仕方無く、名取をひっつけたまま扉を閉めて、鍵をかけて
靴を脱がして部屋へ連れて行く

「なんでこんなベロンベロンなんだよ!」
布団に寝転がして、上着を脱がして
パンツのポケットから財布や携帯、鍵等を出して机に置く
俺はタオルを腰に巻いたままなので
取りあえず着替えをして、髪を拭いて軽く乾かす
部屋へ戻ると、名取はウニャウニャ言ってる
「なに?水飲む?」
聞くと頷くので、冷蔵庫から水を出して渡すけど
寝転んだまま動かない
(もう・・・・)
俺はため息を吐いて、名取の体を起こして
ペットボトルの蓋を開けて渡す
少しだけ飲んで返してくるので
「もっと飲め」
と無理矢理ボトルを口元へ持って行く
目は瞑ったままイヤイヤ飲んでいる

「お前何飲んで、こんな酔っぱらってるんだよ」
「コンパ・・・」
「あ〜・・・コンパね・・」
俺は名取の服を脱がしながら相づちを打ち

「ん?!コンパ?」
「そう・・」
半分眠りながら頷いている
かいがいしく世話してるのもアホらしくなり布団へ手で押して倒す
「何が・・そう!だよ」
飲んでただけだと思うが、やはり微妙に腹が立つ
押し入れから別の上掛けを出して
それを名取に掛けて、電気を消して自分の布団へ潜り込む
「やきもち・・・」
ぼそりと名取が呟くので、イラッとしながら無視をする
自分の上掛けを掛けようとしたら
名取が寄って来る
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