is in love

□陸
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朝目が覚めると
自分の布団へ入ってきて、べったり引っ付いてきている夏目がいる
そろりとはがして、起き上がり
隣の布団は綺麗なままポツンと並べられている
(寝ないんなら敷くんじゃなかった・・・)
そんな事を思いながら、夏目に布団を掛けて立ち上がり
洗面所へ歩いて行く

(確か・・寝るときは別々に寝たよね・・)
顔を洗って服を着替えて、朝ご飯の用意を始めると
夏目がパタパタと走り、洗面所へ向かっていく
しばらくして、またパタパタと走ってきて
俺の背中へビタッと引っ付いて来て

「おはようございます」
肩胛骨のあたりに顔をなすりつけながら言う
「おはよ」
グリグリと擦りつけて満足したのか
離れて、寝室へ戻っていく
マーキングか・・・と苦笑しながらご飯の用意をする

怪我から3日も経っているから
足も大分良くなり、今は絆創膏を貼っているだけだ
明日にはマンションの方へ帰る事になっている
明明後日まで休みの筈だったが、2日削られて夜から仕事が入った為だ

祓い屋の勉強を昨日から始めたが
分からない文章で、漢字が多いと眠たくなる
と最初から公言している夏目は
本を読ますと、舟を漕ぎ
じゃあと布陣を覚えられるよう資料を見せると、こちらも舟を漕ぐ

まったく覚える気が無いとしか思えない
丸めた新聞紙で頭をポンポンと叩くと
寝てません!
と噛みついて来るので、俺は本を読みながら成り行きを緩く見守っている所だ
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