is in love

□捌
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依頼があった場所へ車で着き
回りの雰囲気を見る
大きな屋敷の後ろは、鬱蒼とした森が広がっており
家人の話では、毎夜森から何かがやってきて
悪さをしてしょうがないとの話

夏目に合図をして、道具を持ち森へと足を踏み入れる
しばらく歩いていると、どうも胡乱な気配が漂い、柊が俺の前に腕を出して動きを止める
「主様・・・います」
「いるか〜・・・夏目」
「は〜い・・」
「暢気な返事だな?・・・」
振り返ると、それこそ暢気にチョコの包みを
俺にはいと差し出してくる夏目・・・
がっくりと項垂れる

「遠足じゃないよ」
「知ってますよ」
ニッコリと笑う
「君・・・高校の頃はもっとこういう時・・緊張感あったよね?」
「慣れましたから」
「いやいや・・・」
「それに、名取さんがいるわけですし」
「・・・・・」
俺が、それは褒められているのか・・当てにされているのか、頼られているのか?と考えてる最中に、夏目は腕から下げたビニール袋をガサガサと探り
「みかんのが良かったですか?」
「いらね〜・・・」
「後で頂戴って言ってもあげませんよ・・・あ!失敗したな〜」
聞き返すのもイヤだが、放置も気になるので
「何が?」
「チョコの後だから、酸っぱいです」
「〜〜〜っっ・・・・」
聞き返すんじゃなかった・・・
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