だいすきなきもち ミニ♪

□ポーカー
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「はい!また俺の勝ち〜・・悪いね」

ニッコリと笑いながら
賭けているチョコの粒を持って行かれてしまう

名取さんの手元には
こんもりとしたチョコの山
俺の手元には
あと、数粒しかチョコがない・・

だれだ・・トランプしようと言い出したの
俺だ・・・

ム〜ッとしながら
トランプを切り出す
名取さんのにこやかな顔を見ると

「あ・・掛け金貰ってないよ」

と指で自分の唇をトントンと叩く

そう賭けてるものはチョコとキス
俺はム〜ッとしながら身を
乗り出して、名取さんの唇にトンとタッチして戻る

キスくらい、いつもしているのに
自分からはしたことが無いから
さすがに照れる
名取さんは、え?それだけ?と不服そうだが

「次ぎこそ絶対勝ちます」
「がんばれ」
余裕の笑みで言ってくる
配られた札をみて、目が輝く
これは勝てるだろ

そう学校で
ポーカーなるトランプゲームを
教えて貰って、みんなで盛り上がった
名取さんに知ってますか?と聞けば
俺、強いよ
と自信ありげに言うので
それならと手合わせしだしたのだが・・

言葉通り
ただいま6戦6敗・・・
「次は〜・・負けたらもうちょい長いキスだな」
ニヤリと笑いながら言うので
「次は負けませんから、名取さんがするんですよ」
「いいよ、別に」
笑って答えてくる顔は
なんとも思ってない顔だ

確かに、名取さんのキスは長い
うっとりとしてしまう
優しくて
甘くて
たまに強引で
などと考えていたら
顔が、カ〜ッと熱くなってきて
ふと気付くと
重要な札を捨ててしまっていて

あ・・と思うと
もう負けていた・・・

がっくりと
テーブルに突っ伏す俺・・・
おかしい・・学校ではもう少し勝てていた
なんでこの人に
勝てないんだ・・・

「夏目・・」
「ん?」
顔を上げると、椅子に座る
自分の足を叩いて
おいでと腕を出してくる
負けたし・・
席を立って、膝の上に座ると
腰を抱いてきて

笑みを浮かべて見てくるので
ええい!
と唇を合わせる
首に腕を回して
名取さんがいつもしてくるのを思い出しながら唇を合わせるけど・・

パッと離して
「無理・・」
「え?何が・・」
「名取さんみたく出来ません」
「夏目のやり方でいいじゃん」
名取さんが手を伸ばして
俺の頭を引き寄せて
いつもの、うっとりするキスをしてくれる

そのまま、ぎゅうぎゅう抱きついていると
「夏目がポーカーに弱いわけ知りたい?」
「分かるの?」
顔を上げて言うと
ニンマリ笑って
「ん〜・・俺の作戦勝ちだからね」
といい笑顔で言ってくる

「え?」
「心理作戦だよ、夏目が動揺するような事を言うと
見事に引っかかるから」
アハハと笑う顔を見て
ム〜ッとして

頬を両手で引っ張ってやる
「いひゃいひゃい・・」
「もう・・・名取さんの目の前にいるだけで動揺してるのに・・」
「もう慣れただろ・・」
「まだまだ・・慣れません・・」

言いながら、唇を合わせると
優しく抱きしめてくれる
甘い時間

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