Beloved feeling

□*six*
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車中から眺める、実家までのドライブは
新鮮なのと、1人で帰ってきていない不思議さと、楽しさが嬉しい

「すごく嬉しそうだね」
運転しながら聞いてくる、名取も笑顔だ
「うん・・なんかいつも1人で帰ってたから・・こういうのも楽しいな」
俺が笑顔で言うと
信号待ちで止まった隙に、ほっぺにチュッとしてくる
「お前な・・・」
俺は顔が赤くなってるだろうなと、頬を押さえながら睨む
「だって可愛いんだもん」
「家では絶対すんなよ!」
「分かってるって、常識くらいあるよ」
俺は本当か?と疑って見てしまう

「俺の実家も近いって話したよね?」
「うん」
「本家とは別に、こないだ話した祓い屋の家が別にあるんだ」
「そうなの?」
「うん、俺しばらくはそこにいるから」
「そうなんだ・・俺は週末まで実家にいて、来週には帰るよ?一緒に帰れる?」
「うん、そう思ってさ」
笑顔で言ってくる
なんだかんだと面倒見の良い奴なんだよなと感心する
「蔵掃除でもしておくよ」
「そっか、少し見てみたい気もするけど、来週からバイト始まるから」
「また、いつでも来られるよ」
「そうだな・・」

窓に目を向けると
家に近づいて来る景色になんだかドキドキしてくる
道案内をして、家の駐車場に車を止める
2台はゆうに置ける、広さなので父さんも止められるだろと
荷物を出しながら名取と話していると
玄関が開いて、母さんが出てきた
「おかえり〜」
嬉しそうに傍に寄ってくる
「ただいま・・」
「なんだか、綺麗になって!好きな人でも出来た?」
嬉しそうにとんでもない事を言ってくる母を見て思いっきり吹き出してしまう
「なんだよそれ・・」
「ん〜、母親の感!」
「あ、そう・・紹介するよ、名取っていうんだ」
俺は名取を振り返り、母に見せるように体をずらす
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