Beloved feeling

□*fourteen*
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近づいて来た顔に向かって、俺は右拳を繰り出した
「お!」
と言いながら、拳を避けた高浜はニヤリと笑い
「なんで・・・名取にやらせんなら・・俺にもやらせてくれても罰は当たらないと思うんだけど・・・」
「・・・お前・・・何いってんの・・?っていうかそんな性格だったの?」
高浜は少し長めの前髪を掻き上げて
「そんな性格って?」
「いや・・・歪みきってるだろ・・・」
「そうかな?・・・男が相手でも平気なんでしょ?」
首を傾げて、精悍な顔付きで見てくる

こいつ・・・普通にしてたら本当に男前の部類なんだよね・・
背は高いし、身体も割とガッチリしてる
文学部ってのが意外で、スポーツ系の学科に行きそうなのに

こんな状況の中、冷静に観察している俺は
もう場慣れしたというか
ピンチをピンチとも思えなくなってる自分にビックリする
まあ・・ここは構内だから、これ以上の事は無いと
安心している自分もいるわけだが

「あのな・・・なんで男が平気とかそんな話を平然としてるわけ?俺は認めたわけでも、名取と付き合ってるわけでも無い」
もうバレバレなのにここに来て、まだ否定している俺は
往生際が悪いんだろうか・・・
「じゃあ・・いいじゃん、だれに遠慮もいらないでしょ」
そういいながら、近寄ってきて
首を押さえて、壁に押しつけられる
「ぐっ・・・カハッ・・・」
「暴れると余計に苦しいけど?」
俺は高浜の腕を掴んで、外そうとするけど
筋肉が盛り上がるくらいに力を入れてきている腕は
外れてくれない
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