Temptation
□欲 ver2
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「うん。勿論知ってるよ・・君より長く生きてきてるんだよ？」
「・・・・なら・・・なんでそんな風に言うんですか・・」
「・・・でも言葉にしないと、手に入る物ですら、逃げる可能性だってあるだろ？」
「・・・そうですけど・・・」
そんな事言われても、もう無理だ
今まで我慢するのが当たり前で来たのに
今更口にしろって言われても
「一体・・何の話ですか？」
俺は名取さんは何が言いたいのか、分からずに問うと
ソファに座っている名取さんは、ラグに座っている俺を眉毛を上げて、少し意地悪そうに見てくる
「ん？分からない？」
「ええ・・・」
名取さんはスッと立ち上がると
俺をいきなり抱え上げて、ソファに座る
膝の上に抱っこされた子供状態だ
「え・・・？え！？」
慌ててバタバタする俺を自分の胸に抱え込み
頭を撫でてくる
名取さんの体温と、香りに包まれて
頭から湯気が出そうだ
「え？ちょっ・・」
相変わらず慌てている俺の顔を手で持ち上げて
唇が降りてくる
軽く触れ合うだけの口づけが