れんさいもの

□A cat and life
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木々の中に1人佇む青年は
中指で眼鏡を押し上げ、挑むように森の中を見つめている
しばらくすると、降るように現れる
3人の女性が背後に並ぶ
「終わったな・・」
青年が呟くと、3人は頭を下げる
3人はお揃いの着物を着て、1人は目隠しをし、1人は長い黒髪をして
1人は面で顔を覆い、太刀を背負っている

人間ではなく、妖怪・・妖と呼ばれる者たちだ
彼女たちは青年が使役している
式とよばれる者たち

青年の名は名取周一
職業、祓い屋・・・と大学生
年齢 19歳
頭脳明晰
容姿端麗
非の打ち所のない男だと
自分で思っている・・

大学生活を送りながら、祓い屋などという
妖しげな職業を持ち
今日も依頼があった森へ大学を休んで
暴れていた妖怪を封じにやってきた
人里から遠く離れた山中は、人の気配など微塵もなく
封じた壺を鞄に入れ、3人に振り返り
休んで良いよ・・と声を掛けようとしたら
背後の木々がざわめき出す
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