Beloved feeling

□*one*
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母=塔子さんはそんなに気を遣われると逆に悲しいなどと泣かれて慌てたけれど、父=滋さんは男はその位で大丈夫だと後押ししてくれて、今の生活に至る
ただ、しょっちゅう母さんから食べ物の差し入れがあったり
バイトも晩ご飯が出たり、仲間のおばちゃんがなんか食わせてくれたり
食費は本当に掛からない
掛かるのはオンボロアパートの家賃と光熱費、遊興費だけだ

バイトばかりだからサークルにも入れなくて
コンパやら遊びの集まりにもほとんどお呼びは掛からないが
同じ学部の奴らとはよく飲みに行ったりする
みんなよく安い店やら、クーポンなどを使いうまく探してくる
大学生になって、初めてこんなに親密な付き合いが出来る友達が出来た
それまでは当たり障り無い付き合いで
遊びに行ったり、女の子と付き合ったり
そんなこともしたことない

学部の飲み仲間には、多岐という女子がいるが、気取らず、誰にでも公平に接するので人気ある子だ
中学生の同級生らしい・・・というのも俺は覚えてない
初めての講義の際に声を掛けられて、誰?と返して顰蹙を買ったが
夏目君なら仕方無いか・・と苦笑された・・
どういう意味だ・・・
あと飲み仲間には寺の息子の田沼って奴もいる
なんだか不思議な雰囲気の奴だ
それを言ったら、西村や北本に大笑いされて、お前もな!と両方から肩を叩かれたっけ・・
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