Beloved feeling

□*nine*
2ページ/15ページ


バイトが終わり、帰ろうとすると
おやっさんが声を掛けてくる
「夏!」
「はい」
振り返ると
「明日、悪いけど昼入れるか?」
「大丈夫ですよ」
「昼は優ちゃんが用事でいないんだよ」
優ちゃんとは奥さんの事だ
「分かりました、11時からでいいんですよね?」
「ああ、じゃあ頼む!」
「はい、では明日、お休みなさい」
「おやすみ!」

まだ少しだけ痛む足を堪えてアパートまでの道を歩き出す
名取のマンションへは来週の土日に引っ越しだ
マンションからあさひ食堂までは歩くと大変なのでチャリを買おうかと考え中だ
毎日、迎えに来るよ?なんていってるけど
それも悪いし、バイクの免許を取ろうかと考えたけど、母と、名取から猛反対をくらい断念した
そんなにどくんくさい風に見えるんだろうか・・・少なからずショックだ

アパートへの階段を上がり
部屋へ入って、風呂の準備と
ほったらかしにしていた、昼ご飯の後の皿を洗い
明日の朝ご飯の米を洗ってセットする
朝はパンの方が好きだけど
バイトの時は米の方が腹持ちがいいので
ご飯を食べるようにしている
料理を運びながらお腹がなったら最悪だし

お風呂に入り、布団を敷いて1人寝だ
この所、ずっと名取と一緒か
実家だったので久しぶりのアパートで隣の物音を聞きながら
布団の中へ潜り込む
いつも奴が引っ付いて来ていたから
のんびりというかゆっくり寝られるはずなのに・・・
なんだか寂しいな等と思い
(!・・・どれだけ名取に浸食されてるんだろ・・・)
と呆れてしまう
一緒に住み始めたらどうなるんだろな・・・と思いながら
電気を消して
「おやすみ・・・」
誰に言うでもなく呟いて
すぐに眠りが訪れた
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ