HP and SB 1 ○アズカバン編

□6 穏やかに過ぎていく
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パーバティとラベンダーと和解してから、特に問題なくレイは日々の生活を送れていた。スリザリン女子に嫌われているらしいことはわかったものの、グリフィンドール生に避けられる生活に耐えた後ではなんの苦しみにもならなかった。

学校生活にしっかり慣れると倒れることも減り、少しずつ食べる量を増やしていった。
「はい、できたよ!」
というのも、英国料理をあまり食べられないレイを気遣って、アルバスがもともとレイが暮らしていた部屋を使って食事をとっていいといってくれたのだった。
脂っこい料理が苦手で白米が好きなレイは本を読み、十数年前の記憶を頼りに日本食を作っていた。日本食でなくても、あっさりした日本人好みの味で。
因みにジャポニカ米や味噌醤油などの材料を、マグルの日本食料店からわざわざ買ってきてくれるのはかの蛇寮寮官である。
「どうぞ召し上がれ」
和風のおろしハンバーグにたっぷりの温野菜、揚げ出し豆腐、味噌汁にお米、お漬物。デザートは抹茶プリン。
この部屋のことは勿論一般生徒には言えないので、レイの友人の何人かだけが知っている。
ハリー、ロン、ハーマイオニー、ジニー、フレッド、ジョージ、リー、ドラコ。
2日に一回くらいのペースで、この部屋で簡単に作った食事を取るレイだったが、今日は双子とリーが付き合ってくれている。
「うまそう!ハンバーグ?上にのってるのなに?」
「「ダイコンオロシさ」」
レイのつくる料理はなかなか好評だった。本人はそれを物珍しさから来るものだと思っているが。
勿論双子はこの部屋の常連である。
「にしてもレイ、そんだけでたりるのか?レイのハンバーグだけ二口で終わっちゃうぞ?」
「なぁにいってるんだリー。わかってないな」
「二口も姫が肉を食べるようになったんだぞ?奇跡的な進歩じゃないか」
そんな感じでこの部屋は利用されている。
また魔法薬学が好きなレイは、この部屋でよく魔法薬を調合しては、スネイプのところに持っていき、アドバイスを貰っていた。
なんとも平和な日常だった。
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