HP and SB 1 ○アズカバン編

□9 bloody noel
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「やつはもういない、大丈夫だ」
フレッドが声を殺して言うと、レイは目を開けた。
「‥‥わた、どうし‥‥たらいか、わか‥‥くて‥‥っ」
わたし、どうしたらいいのかわからなくて。
「せか‥‥く、そ、出れた‥‥のに、しに‥‥くないって」
せっかく外に出られたのに、しにたくないって。
「フレド‥‥と、‥‥ージのこと考え、たら‥‥来てくれ、た」
フレッドとジョージのことを考えたら、来てくれた。
「困って、るとき‥‥不思、議‥‥いつもきてくれる、の」
困ってるときは、不思議ね、いつも来てくれるの。
絶え絶えに言うレイはいつものような穏やかな目をしている。
「当たり前だろ‥‥?」
「俺達は、姫のナイトなんだから」
そう答える双子の声は震えている。
「‥‥けが、してない?」
3人は首を振る。
「自分のこと考えろよ」
「そうだ、とにかく城に運ぼう」
二人はルーピンを見た。
「アクシオ!」
ルーピンは何かを呼ぶ。
「フレッド、今箒をよんだから、さきに城に帰ってポンフリーと校長に自体をつたえてくれ。治療の準備と、あのデスイーターを追う手筈を整えるように。彼女はゆっくり抱えて動かねばならない」
「デスイーター‥‥」
そういっているうちに箒が現れる。
「頼んだよ」
フレッドは渋い顔で頷くと、レイに自分のコートを掛けてあげ、箒に股がった。
「ジョージ、彼女を抱えて。私が護衛をしよう、まだ追ってくるかもしれない‥‥」
「少し我慢してくれ」
ジョージもレイを抱える。
「では10分後。みんな大広間にいると思うよ」
フレッドが飛び立った。
さあ、城に帰ろう。
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