□【契約内容は要確認!(byクリムゾン(涙))】
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【契約内容は要確認!(byクリムゾン(涙))】
眩い光が収まったのを感じ取り、ゆっくりと瞼を開けるとそこには見覚えの無い天井があった。
(え〜と?私は過去に戻って来たんだよ…な?これはいったいどういう事だろう?はっ!もしや此処はあのお約束の台詞を言うべき場面なのか!?よ、よし。では言うか…)
ゴクリ
『知らない天井だ…って!?』
(な、何か今声が変だったような!?と、取りあえず現在がいつなのか確かめないと!)
そして起き上がりながら自分の身体を確認した私は悲鳴をあげた。
『な、ななななんで!?なんで私に!?む、胸があるんだぁ〜〜!?』
慌てて鏡に駆け寄り自分の姿を確認して愕然とする。
『なんで私がシュザンヌになってる!?』
コンコン
『入りますよ。クリムゾン』
ガチャリ
『ちょ、ちょっと待っ…』
驚愕も冷めぬままいきなりノック音がしたと思ったら、その人物は私の返事も待たず強引に入って来た。
それは若かりし頃の姿をした『陛下』だった。
だが醸し出すその雰囲気は『陛下』とは似ても似つかず、そしてそれはよく見知った『妻』のものだった。
『もしかしてシュザンヌ…なの…か?』
私は恐る恐る『陛下』に問い掛けた。
『ええ。そうですよ。クリムゾン』
すると事も無げに肯定の返事が返ってくる。
『な、なんでそんなに落ち着いてるんだ!シュザンヌ!』
『どうやらローレライが私達を過去へ送る時、うっかり容れ間違ったみたいですね』
私が怒鳴るのにも全く動じる事なくシレッと応えるシュザンヌ。
『うっかりで済むか〜!中身が入れ替わるなんて一大事じゃないか!』
『それはそうと、早く仕度しませんと。花嫁が花婿をあまり待たせてはいけませんからね』
私を無視していきなりシュザンヌが理解しがたい事を言った。
『は?ちょっと待て!今変な事を聞いた気がするんだが…?誰が『花嫁』だって!?』
『ですから今日は『私達』の結婚式の朝なんです。今のクリムゾンは『私』ですから『花嫁』は当然クリムゾン。貴方ですよ』
『ちょ、ちょっと待て!そ、それじゃあ花婿!花婿は?』
『今この場に居ないお兄様に決まってるじゃありませんの』
『な!?』
『さぁ。手早く仕度を済ましてしまいましょう』
シュザンヌがそう言うと突然現われた三人のメイド達。
『ちょ、待っ…!シュ…!』
『この娘達は私達が入れ替わった事を知っていますので安心なさって下さいね』
『そ、そうかっ…て違う!そうじゃなくて…!』
『ローレライに戻してもらうにせよ、今直ぐとはいかないでしょう?招待した方々も集まってらっしゃいますし中止にする訳にはいきませんよ?』
『うぐっ!それはそうだが…』
抵抗を止めて大人しくなった私に隙有りとばかりにメイド達が凄い力で引っ張って行く。
『しっかり隅々まで磨いて下さい。頼みましたよ貴女達v』
『『『御任せ下さい』』』
そう言って連れて行かれた先で、彼女達によりエステや化粧等色々とされた(泣)。
それから数時間後、現在目の前には『私』の姿をした陛下が複雑そうな顔をして立っている。
『クリムゾン』
『陛下…』
『目覚めてお前になっていると判った時酷く混乱した。お前もそうだったのだろう?』
陛下の私を気遣う言葉に思わず泣きそうになる。
『陛下〜(涙)』
『正直今も複雑としか言い様が無いのだ…』
ああ。当然だろうな…。
妹の顔した『私』とこれから結婚式をする事になるのだから……。
『だが、シュザンヌの中身がクリムゾンである事は私にとって幸いだったな!』
『はっ?それはいったいどういう意味ですか??』
『なんだ。気付いて無かったのか?私は昔からお前を愛してるのだぞ』
『えっ?えええ〜!?へ、陛下〜!?』
『シュザンヌも知っておったのに本当にお前は鈍いな』
『はい〜!?』
いきなりの展開に頭がついていけない。
『そうそう。ルークの魂を入れる子はレイチェルとの間にシュザンヌが作ると言っていたから、お前と私の子はアッシュになるな〜vいやぁ、クリムゾンと私の子か〜。実に良い響きだなv』
『ちょっ…!レイチェルってシュザンヌの友人じゃ!?はっ!そ、そういえば過去に戻される時『強く生きてくれ』とローレライに言われたが…まさか…!?ハ、ハメたな〜!?ハメたんだな!皆グルだったんだな!?』
『いやいや。『私』は知らなかったぞ!』
『嘘だっ!絶対嘘だ〜!!』
『今度こそ幸せに暮らそうクリムゾンv∨』
『私は幸せじゃ無〜い(涙)』
その後アシュリア(アッシュ)所かアレクまで産む事になり……、まぁ…、そこそこ幸せにはなるのだがこの時の私は知るよしもなかった…。
☆クリムゾン視点で書こうとして失敗した(泣)。
直すと微妙そうなので敢えてそのままで ι
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